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ジャッカロープ
ウサギ目ウサギ科ハネウサギ属
LAGOMORPHA Leporidae Ikalepus kantharhos kheratous
属名<イカレプス>は、ギリシア神話の鳥人「イカルス」とノウサギの属格の合成語。種名の<カンタロス>は甲虫、亜種名の<ケラトース>は角の意味。頭部に角のあるウサギで、牙のある亜種もいる。英名<ジャッカロープ>は、北米ワイオミング州にわずかに生息が伝わる幻獣に由来し、和名もこれに準じる。外見はかなり異なるものの、両耳が翼のように発達したハネウサギ属に含まれる。この動物は、昆虫の羽を持つタイプの亜種にあたり、羽の代わりに角が発達している。角は、昆虫の外皮と同様にキチン質で構成されており、サイ科、シカ科の角がそれぞれ、毛の集まりおよび骨であるのとは、組成を異にする。足の指は4本で、爪が鋭く、木登りに適する。草や木の葉、果実、花の蜜、樹液などを好んで食べる。また、繁殖は卵生で、秋に土の中に2~5個の卵を産む。この亜種は、ウサギ目では唯一冬眠する。また、目の構造が複眼に近いなど、昆虫との類似点が多くみられ、研究対象として非常に興味深い。角のはえたウサギについては、C・ゲスナー(瑞西1516-65)やシュレーバー(独1739-1810)らにより、古くから記述があり、ドイツ・ミュンヘンを含むバヴァリア地方でも、ヴォルパーティンガーと呼ばれる角ウサギが生息しているという。
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