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トウガンブタ

トウガンブタ

偶蹄目イノシシ科イノシシ属

ARTIDACTYLA Suidae Sus Camouris

 上部に丸みと窪みのある円筒形上の背中。緑色系のブタ。2頭がペアで生活し、雄の背中の窪みからは果梗(かこう)=ヘタに似た突起物が生えている。これはサイの角のように爪や髪、皮膚に近い成分ケラチンで構成されている。  頭部や四肢を引っ込めて2頭が合わさることでウリ科の植物の実、冬瓜に似た形に擬態する。  和名<トウガンブタ>種名<カモウリス>は、冬瓜が奈良時代は「鴨瓜」、平安時代には「加毛宇利」と呼ばれ、親しまれていたことから。  冬瓜畑に棲息し、苗の周辺に集まる昆虫や小動物、ミミズなどを食べるが、果実が実るとそちらを食べるようになる。  顎の力は強く、硬い冬瓜の皮を簡単に砕くほど。気性は荒いわけではないが、食べ物から遠ざけようとすれば怒るので、駆除には大変な労力が必要になる。  トウガンブタの肉は、火を通すと味が染み込みやすく透明感が強くなり、料理を美しく見せる。

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