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ネーブルオレンジペッカリー ②
偶蹄目 ペッカリー科 ペッカリー属
ARTIODACTYLA Tayassuidae Tayassu portocali
体長10㎝程の、非常に小型のペッカリーで、躰の全体がオレンジ色。4肢の先、耳の輪郭、顎には髭の様な白い毛が生える。背中から脇、臀部にかけては無毛で、その肌質と色が柑橘類に酷似する。尾は緑色で形状は柑橘類のヘタに似る。ペッカリー属は、背中に油性の液を出す腺があり「ヘソイノシシ」と呼ばれるが、ネーブルオレンジペッカリーの腺は、形状もネーブルオレンジの果頂部にある丸い凹みに大変良く似ている。分泌する液も甘味と酸味のあるオレンジの香りに似る。また通常、5~10頭の群れを形成して生活するが、この匂いを毛繕いの際にお互いの喉や肩に擦り付けあうことでコミュニケーションをとる。主に柑橘類の畑に棲息し、アゲハチョウの幼虫なども食すが、柑橘類の葉や果実を好んで食べ、時に出荷されるオレンジの段ボール箱に入り込み被害を与える。小型のため、他のペッカリー種とは異なり皮製品の材料には不向きだが、食品としては優れ、肉の味は爽やかな香りで旨い。種名<ポルトカリ>は、ギリシャ語で「オレンジ」の意。
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